このフォーラムは、台湾KISSMEグループが主催し、「T-Dimensional Beauty」の考えのもと、高品質な原料と先進技術を融合させた、湿熱な気候に向けて設計された美容エコシステムの最新テクノロジーと美容業界のイノベーションを披露する場です。
「T-Dimensional Beauty」とは、高温多湿な気候における美容とスキンケアに特化した、世界で唯一の考え方です。湿熱環境下での肌のケアという課題に着目し、気候、テクノロジー、そして新しい美容エコシステムを中核とした革新的なスキンケアコンセプト 「TROPICALLY TAILORED(高温多湿な気候に特化)」「TECHNOLOGY DRIVEN(革新的な浸透テクノロジー)」「TRANSFORMATIVE SOLUTION(新しい美容エコシステム)」 を提唱しています。
登壇者には台湾KISSMEのジェネラルマネージャー李琳媛(Lillian Lee)氏、三菱商事ライフサイエンスの青島央江氏、Dermatiq社のRayn Kirkland氏、雷文虎克生技の徐丞志氏が登壇しました。
台湾KISSMEジェネラルマネージャーの李琳媛(Lillian Lee)
データを用いて保湿の重要性やその関係性について説明しました。台湾のみならず、国際的に高温多湿な気候の影響を受ける国々に向けて、高温多湿環境下における保湿に対する考え方に多くの誤解があることを強調しています。
一般的に、多湿な状態では肌は空気中の水分を吸収すると考えがちですが、通常の美容液や化粧水を使用すると、それらが皮膚表面の細かい穴を塞いでしまい、肌が水分を吸収できなくなってしまいます。結果として、肌は水分不足の状態に陥ってしまうのです。肌の水分が不足すると、ハリや弾力の低下、小じわやシワの増加、肌荒れやくすみ、皮脂の過剰分泌など、様々なトラブルを引き起こします。
この高温多湿な気候特有の肌問題を解決するために、台湾KISSMEは「PuraVida(プラビダ)」という独自ブランドを立ち上げました。PuraVidaは、皮膚表面の細かい穴を塞ぐことなく、奥の角質層までしっかりと高浸透高吸収する最新スキンケア技術を採用しています。一般的な気候はもちろん、高温多湿な環境下でもしっかりと肌の保湿を保ちながらスキンケア効果を発揮できる製品であることを強調しています。
近年、日本でも気温と湿度が高い日が続くようになり、PuraVidaは日本においても有効なブランドだと実感しました。
なお、日本では2024年中の発売開始を予定しています。
三菱商事ライフサイエンスの青島央江氏
高温多湿な環境下における皮膚の老化抑制とバリア機能について説明しました。高温多湿な気候の多くは紫外線が強く、皮膚に酸化ストレスや活性酸素(ROS)を多く発生させてしまいます。また、肌の水分が不足すると肌バリアが弱くなり、紫外線による肌ダメージがさらに増大してしまいます。紫外線を多く浴びた肌は、がんの発症、動脈硬化、糖尿病、肌トラブル、老化など、多くの問題を引き起こす可能性があります。
これらのダメージを抑制・軽減するためには、ビタミンCなどを肌に与える必要があります。その中でも、フラーレンという成分は強い抗酸化力と活性酸素を吸着し無力化する効果があり、強力な皮膚老化抑制効果と肌バリア機能をもたらすことを強調しました。
私が紹介されたPuraVidaの製品の一つで「The Golden Power N(ゴールデン パワー エヌ)」は、フラーレンとビタミンCを配合した製品であり、強力な紫外線の中でも非常に有効であると感じました。
Dermatiq社のRayn Kirkland氏、雷文虎克生技の徐丞志氏
さらに、Rayn Kirkland氏は気候変動による新たな皮膚の健康課題への対応について、徐丞志氏は腸内フローラが美肌につながるメカニズムについて説明しました。
皮膚には多くの有用な微生物が存在し、それらの微生物が肌のバリア機能を担っていることを強調しました。腸内環境が悪化すると、皮膚からの栄養が微生物に届かず、有用な微生物が減少してしまうそうです。有用な微生物が減少すると、外部からの細菌が皮膚に侵入しやすくなり、肌の炎症などの問題が起こりやすくなります。
しっかりと腸内環境を整えることで、肌の環境も整い、美肌につながると述べていました。
今回、このフォーラムに参加したことで、気候変動における保湿の対応など、多くの気づきを得ることができました。日本が今後ますます高温多湿な気候になる中で、T-Dimensional Beautyの考え方は重要性を増していくかもしれません。また、PuraVidaが日本で発売されたら、ぜひ紹介したいと思います!